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昭和59年築の団地をリノベ。開放感の決め手は「隠す収納」【リライフプラス】

東京都多摩市にある、築33年(昭和59年築)の団地を購入したTさん夫妻。
高台に位置するため眺望がよく、ペットの飼育が可であることなども気に入っての購入だったそうです。
購入後は自分たち好みの空間にするために、工事費830万円(税・設計料込み、施主支給品は含まず)をかけてリノベーションしました。
設計・施工は、「シンプルで上質な雰囲気の施工例をHPで見て、いいなと思いました」(夫)という空間社に依頼しました。

 
夫妻の愛犬への思いや気遣いが伝わるリノベ

玄関に入ってまず驚くのは、玄関土間と床との段差がないということです。
ヘリンボーン貼りのタイルが、玄関土間からそのままフラットにリビングまで続くユニークなスタイルになっています。

そんな、まるで戸外のようなつくりの廊下を元気に走り回るのは、ミニチュアダックスの愛犬・こむぎです。

リビングやダイニングの床に、木目を浮き上がらせる「浮造り(うづくり)」という表面に凹凸のあるフローリングを採用したのも、こむぎが走りやすく、足腰への負担が軽くなるように配慮したためです。

ダイニングのインナーテラスのそばには、こむぎ用のハウスも完備されています。
 
広さや天井の高さを生かした開放感のある空間に

ダイニングは白を基調としていて、手前に張り出し圧迫感のあった梁を取り払ったことで現れた排気ダクトも、白い塗装を施して空間に馴染ませています。
壁の仕上げは、珪藻土です。珪藻土は防臭効果も高く、カレーのにおいも残らないほどだそうです。
専有面積は81.59平米と広いだけでなく、最上階にあるT邸。
ダイニングは勾配天井になっていて、いちばん高いところで4m近くもあります。
その広さや高さを十分に生かして、夫は「なるべく間仕切り壁を取り払って、開放感のある広いワンルーム感覚の空間にしたかった」と言います。
ところが、Tさんのお宅は壁で建物を支えるつくりの団地のため、残さざるを得ない構造壁が多かったそうです。
 
使い勝手のよい機能的な収納をたっぷりと

そこで、ネックだった構造壁を逆に上手く利用してWICやパントリー、ランドリールームを設け、収納を充実させることにしたそうです。
収納スペースが充実していれば、居室内に収納が必要なくなるため、可能な限り広くとったリビングやダイニングの開放感が妨げられないというわけです。
ランドリールームと隣接するキッチンをつなげて、通り抜けられるようにする案もありましたが、採用しなかったのは、収納スペースを少しでも多く確保するためだったそうです。

各所の収納内部には、棚を多めに取り付けているのも特徴的です。
こうすることで、どこに何があるのかが分かりやすく、出し入れもしやすくなるからです。
「収納は苦手だったのですが、ストック食品などはカゴに入れるだけで絵になるから、雑多な入れ方でも夫にほめられます(笑)」と妻。
また、ダイニングからパントリー内部や冷蔵庫が見えないように設計されているのもポイントです。

寝室は、パープルの塗装壁で安らぎのある空間になっています。
隣接するWICにはあえて建具をつけず、出入りしやすいつくりにしています。

WICの中もやはり、可動棚やハンガーバーで使いやすくカスタマイズされています。
スペースがゆったりしていて、出かけるとき、帰ってきたときの心のオンとオフを切り替える場所にもなっているそうです。

最上階なので、グルニエ(小屋裏収納)も付いています。
グルニエは12畳もの広さがあり、季節外のものや布団などを収納しても、まだまだ余裕があるほどです。
 
隅々までこだわれるのもリノベのメリット!

洗面室は照明やミラー、水栓もひとつひとつ夫妻のこだわりで選ばれました。
トイレ奥の壁や洗面・脱衣室、寝室の壁、ドアは夫妻がDIYで塗装したものです。
ゲストルームの壁では、珪藻土塗りにもチャレンジしたそう。

リノベを終えて、「珪藻土の壁など、やりたいと思っていたことがほぼできてよかったです」という夫。
妻も「住むほどに、日々愛着が湧いてきます」と話してくれましたが、実は当初、新築への憧れもあったとか。
けれども今では、夫が勧めてくれたリノベのよさ、古いもののよさを実感しているそうです。
もっと詳しく見たい方は、ぜひ『リライフプラスvol.24』も参考にしてみてくださいね。
設計・施工 空間社
撮影 山田耕司

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