フロートタイプ(脚なし)のテレビボードを販売するにいたった理由
ですが脚を取るとなるとどのように固定したら良いかが分かりません。仮に付けたとしてもいつテレビボードが壁から落ちてくるか分からないという恐怖心がつきまといます。
そんな悩みを抱えていたのが2004年の頃で、何とかして浮かせることができたとしても前例がないので販売することは難しいだろうと思っていたところ、当時の取引先のハウスメーカーが新しくモデルハウスを建てるので家具のデザインと施工管理をしてくれないかという話をいただき、設計担当者とインテリアコーディネーターとの打ち合わせの時に理論としては完成しているので浮いている(フロート式)テレビボードの提案をさせていただいたところ、モデルハウスで発表するということはそれを見たお客様から同じものを頼まれた時に断れないのでもしトラブルが生じたときには責任を問われることになりますが大丈夫ですか?と念を押されました。
当時の私はそれまでにも他には見かけないデザインの家具(システムキッチンをはじめあらゆる家具)の設計と施工管理をし続けていたので多数の実践経験を積んだ職人さんのアドバイスを普段から取り入れるようにしていたので構造上の問題はありませんと言い切りました。
そうしたところ、そのハウスメーカーの代表者がそれならやってみましょうということになり浮いたテレビボードの初お目見えがいきなりモデルハウスになってしまったのです。
自信があったとはいえ、内心はドキドキです。1台どころか3台も10台も注文をいただくことになったのですから・・・
それからフロート式のテレビボードもオーダー家具という性質上、お客様のご希望を取り入れながら形もいろいろと変えて行きましたが、
はっきり言ってまるでクレームが無かったかというと、正直なところ多少はありました。
ただし構造の理由によるもの、つまり壁からはがれたとか落ちてきたというものはありませんでした。そう、今でもです。
職人さんのアドバイスが生きた形
職人さんのアドバイスが生きる例は少なくありません。ですから今でも家具を開発するときには職人さんの知恵をできるだけ借りるようにしています。
なぜなら図面はどこまでいっても図面だからです。もの作りに大切なことは紙に書かれていないことのほうが多いのです。
形になるものは常に完璧でありたいと思っていますが、もの作りは実際何が起きるか分かりません。思わぬ不手際が生じてしまったことも一度や二度ではありません。
ただそのことを理解した上で私にものづくりを依頼してくださるお客様には感謝の念に耐えません。
そして話は戻りますがこのフロートタイプのテレビボードを実現する機会をくれたハウスメーカーには今でも当時のことを思い出すたび
感謝の気持ちでいっぱいになります。
フロート式テレビボードの詳しい内容とご依頼方法はこちらのページでご確認ください。
CADデータ集
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TVボードデータ
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キッチンデータ
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階段データ
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